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にんにくを買うとき、「青森県産」の表示をよく見かけます。では、にんにくの産地は青森県のほかにどこがあり、全国の中でどれくらいの割合を占めているのでしょうか。
この記事では、青森県が農林水産省の統計(令和6年産野菜生産出荷統計)をもとにまとめた資料「全国の生産状況(令和6年産)」と、政府統計の総合窓口(e-Stat)に掲載されている「令和6年産野菜生産出荷統計 都道府県別の作付面積、10a当たり収量、収穫量及び出荷量 にんにく」をもとに、にんにくの産地を5つのポイントで整理します。割合や面積あたりの数字は、資料の数字からこの記事で計算したものです。後半の、産地表示を見て選ぶ工夫は、この記事の提案です。
※統計の数字は年産ごとに変わります。ほかの年の数字や、収穫量などのくわしい数字は、農林水産省の統計やe-Statで確かめてください。
にんにくの産地を統計で見る
使う資料
青森県の「全国の生産状況(令和6年産)」では、ながいも、にんにく、ごぼう、だいこんなど、青森県で多く作られている野菜について、出荷量の上位の都道府県と作付面積が表にまとめられています。
出荷量と作付面積
この資料では、「出荷量(t)」と「作付面積(ha)」の2つの数字が示されています。出荷量は出荷された量、作付面積は作物を植えた畑の面積です。
全国の数字
令和6年産のにんにくの全国の数字は、出荷量12,100t、作付面積2,520haと示されています。
にんにくの産地の5つのポイント
ここでは、青森県の資料から、にんにくの産地について押さえておきたい点を5つにまとめます。
1. 出荷量1位は青森県
令和6年産のにんにくの出荷量は、青森県が8,050tで1位とされています。
2. 青森県が全国の約3分の2
青森県の出荷量8,050tを全国の12,100tで割ると、約66.5%になります。全国で出荷されるにんにくの約3分の2が青森県産という計算です。
3. 2位は北海道、3位は香川県
出荷量の2位は北海道で792t、3位は香川県で391tとされています。4位は鹿児島県で234t、5位は岩手県で219tです。
4. 作付面積でも青森県が半分以上
作付面積は、青森県が1,420haで、全国の2,520haの約56.3%にあたります。出荷量の割合ほどではありませんが、面積でも半分以上を占めています。
5. 青森県と2位以下の差が大きい
2位の北海道の出荷量792tは、青森県の約10分の1です。1位と2位以下の差が大きいことが、にんにくの産地の特徴といえます。
5つのポイントの早見表
| 順位 | 都道府県 | 出荷量(t) | 作付面積(ha) |
|---|---|---|---|
| 1 | 青森 | 8,050 | 1,420 |
| 2 | 北海道 | 792 | 176 |
| 3 | 香川 | 391 | 94 |
| 4 | 鹿児島 | 234 | 51 |
| 5 | 岩手 | 219 | 61 |
| – | 全国 | 12,100 | 2,520 |
表は、青森県「全国の生産状況(令和6年産)」にもとづきます。
全国に占める割合を計算する
出荷量の割合
資料の数字から、上位5道県の出荷量が全国に占める割合を計算すると、次のようになります。
| 都道府県 | 出荷量の割合(この記事での計算) |
|---|---|
| 青森 | 約66.5% |
| 北海道 | 約6.5% |
| 香川 | 約3.2% |
| 鹿児島 | 約1.9% |
| 岩手 | 約1.8% |
| 上位5道県の合計 | 約80.0% |
上位5道県で約8割
上位5道県の出荷量を合計すると9,686tで、全国の12,100tの約80.0%になります。残りの約2割は、6位以下の都府県の合計ということになります。
作付面積の割合
作付面積の割合を同じように計算すると、青森県が約56.3%、北海道が約7.0%、香川県が約3.7%、岩手県が約2.4%、鹿児島県が約2.0%です。上位5道県の合計は1,802haで、全国の約71.5%になります。
面積あたりの出荷量を比べる
計算のしかた
資料の出荷量を作付面積で割ると、面積あたりの出荷量の目安が分かります。1haは100aなので、10aあたりに直して比べてみます。なお、これは収穫量ではなく出荷量をもとにした、この記事での計算です。
| 都道府県 | 10aあたりの出荷量(この記事での計算) |
|---|---|
| 青森 | 約567kg |
| 北海道 | 約450kg |
| 香川 | 約416kg |
| 鹿児島 | 約459kg |
| 岩手 | 約359kg |
| 全国 | 約480kg |
青森県は面積あたりでも多い
計算すると、青森県は10aあたり約567kgで、全国の約480kgを上回ります。出荷量の割合(約66.5%)が作付面積の割合(約56.3%)より大きいのは、このためです。
数字を見るときの注意
出荷量は、収穫したうち出荷された量なので、自家用などは含まれません。収穫量や10a当たり収量の数字は、e-Statの「都道府県別の作付面積、10a当たり収量、収穫量及び出荷量 にんにく」で確かめられます。
順位の入れかわりに注目する
出荷量と作付面積で順位が違う
上位5道県を作付面積の大きい順に並べると、青森県(1,420ha)、北海道(176ha)、香川県(94ha)、岩手県(61ha)、鹿児島県(51ha)になります。出荷量では4位の鹿児島県が、作付面積では5位になり、岩手県と順位が入れかわります。
| 都道府県 | 出荷量の順位 | 作付面積の順位(上位5道県の中で) |
|---|---|---|
| 青森 | 1位 | 1位 |
| 北海道 | 2位 | 2位 |
| 香川 | 3位 | 3位 |
| 鹿児島 | 4位 | 5位 |
| 岩手 | 5位 | 4位 |
入れかわりの理由を数字で見る
面積あたりの出荷量を計算すると、鹿児島県は10aあたり約459kg、岩手県は約359kgです。鹿児島県は面積が小さくても出荷量が多く、岩手県は面積が大きくても出荷量はやや少ない、という違いが、順位の入れかわりにつながっています。
6位以下の合計
全国の出荷量12,100tから上位5道県の合計9,686tを引くと、6位以下の都府県の合計は2,414tになります。作付面積では、2,520haから1,802haを引いた718haが6位以下の合計です。この記事で計算すると、6位以下の面積あたりの出荷量は10aあたり約336kgで、上位5道県より少ない計算になります。
統計の言葉を確かめる
野菜生産出荷統計
e-Statでは、にんにくの数字は「作物統計調査 作況調査(野菜) 確報 令和6年産野菜生産出荷統計」の中に掲載されています。
4つの数字
e-Statの表の名前は「都道府県別の作付面積、10a当たり収量、収穫量及び出荷量 にんにく」です。この記事で使った出荷量と作付面積のほかに、10a当たり収量と収穫量の数字も載っています。
| 統計の言葉 | この記事での説明 |
|---|---|
| 作付面積 | 作物を植えた畑の面積 |
| 収穫量 | 収穫された量 |
| 出荷量 | 収穫したうち出荷された量 |
| 10a当たり収量 | 10aあたりの収穫量 |
青森県のほかの野菜との比較
青森県が1位の野菜
同じ資料では、にんにくのほかにも、青森県が出荷量1位の野菜としてごぼう(43,800t)が示されています。ながいもは北海道が1位で、青森県は2位(40,400t)です。
全国シェアで比べる
この記事で計算すると、ごぼうの出荷量に占める青森県の割合は約42.5%(全国103,100t)です。にんにくの約66.5%は、それより大きな割合です。
| 野菜 | 青森県の順位 | 青森県の出荷量の割合(この記事での計算) |
|---|---|---|
| にんにく | 1位 | 約66.5% |
| ごぼう | 1位 | 約42.5% |
| ながいも | 2位 | 約35.3% |
青森県の資料で分かるほかの順位
だいこんとにんじん
同じ資料では、だいこんの出荷量は千葉県が1位(126,600t)、北海道が2位、青森県が3位(101,500t)とされています。にんじんは北海道が1位(164,400t)で、青森県は4位(33,700t)と示されています。
かぶ
かぶの出荷量は千葉県が1位(24,200t)、埼玉県が2位、青森県が3位(4,770t)とされています。
根菜で上位が多い
この資料を見ると、青森県はにんにく、ごぼう、ながいも、だいこん、にんじん、かぶなど、根や地下の部分を食べる野菜で上位に入っていることが分かります。その中でも、にんにくは全国に占める割合が特に大きい野菜です。
産地表示を見て選ぶ工夫
ここからは、青森県の資料と農林水産省の統計をもとにした、この記事の提案です。
産地を食べ比べる
出荷量では青森県が大きな割合を占めていますが、北海道、香川県、鹿児島県、岩手県なども上位に入っています。産地の違うにんにくを見つけたら、食べ比べてみるのも楽しみ方の一つです。
表示を確かめる
国産のにんにくを選びたいときは、パッケージの原産地表示を確かめましょう。産地名が書かれていれば、統計の上位の道県と見比べることもできます。
統計を自分で確かめる
統計の数字は年産ごとに変わります。気になる年の数字は、農林水産省の統計やe-Statで確かめると、産地の変化も分かります。
大きな表と小さな表を使い分ける
上位だけ知りたいときは青森県の資料、すべての都道府県を見たいときはe-Statの表、と使い分けると便利です。
にんにくの産地のよくある質問
にんにくの出荷量1位はどこ?
青森県の資料では、令和6年産の出荷量1位は青森県(8,050t)とされています。
2位はどこ?
同じ資料では、2位は北海道(792t)とされています。
全国でどれくらい出荷されている?
令和6年産の全国の出荷量は12,100t、作付面積は2,520haと示されています。
割合はどう計算した?
都道府県の出荷量を全国の出荷量で割って計算しています。たとえば青森県は、8,050t÷12,100tで約66.5%です。
香川県もにんにくの産地?
同じ資料では、香川県は出荷量391tで3位とされています。
にんにくの産地は青森県が約3分の2
令和6年産のにんにくの出荷量は、青森県が8,050tで1位、全国の12,100tの約66.5%を占めています。2位は北海道、3位は香川県、4位は鹿児島県、5位は岩手県で、上位5道県で全国の約8割になります。面積あたりの出荷量でも青森県は全国平均を上回ります。にんにくを買うときは、産地表示も見てみましょう。